壮大すぎて、要点を見失いそうになる。
家族性プリオン病のイタリアの一族から話は始まり、感染性のプリオンについての歴史や考察が行われる。
翻訳本らしい回りくどく、濃厚な文体が好きならお勧め。
イギリスの狂牛病の話は記憶に新しいが、なぜか莫大な量の牛肉を消費しているイギリス国内ではそれほど発病はなかった。それが、面白いことに、ヨーロッパではプリオン病に耐性があるヘテロ型が圧倒的に多く、ある時期、耐性の無いホモ型がプリオン病で淘汰されたのではないかと言われている。
だから、ほとんど感染性のプリオン病が流行らなかったのだ。
アジアでプリオン病が流行っていたら、もう一度淘汰が起きたかもしれない。
なので日本のアメリカ牛における狂牛病対策はやり過ぎではなく、アジア人なら「交通事故にあうくらいの確立だから(※これはヘテロに限る)」なんて悠長なことを言ってる場合じゃなく、本気でヤバいということを覚えておいた方がいいのかも。
6/10/2014