うまい犯罪、しゃれた殺人
ヘンリイ・スレッサー
最初は「当然そうなるだろうな」と思う内容で状況説明が続き、オチが「なるほどそうくるか」という感じの短編集。
わかってしまえば当然のような気もするが、そうくるとは思ってなかったという内容が多い。今となってはありがちな気もするが、出た当時はかなり独創的なアイデアだったのではないだろうか。
1話はそれほど長くなく、どれも全く色の違う内容で密度はたっぷり。お徳な気分になれる。
著者は元々コピーライターだったようで、無駄な表現が一切無く、それでいて伝えたい事を確実に伝える文章はさすが。
着想から膨らませ、オチへ導くための話作りの純粋な構造がよく見える。
8/18/2014